0.はじめに
こんにちは。レオバイトのRです。今回のラボはレオパと水分についての内容になります。
レオパにとって水分がどれくらい重要なのか、ただ単に水分補給だけのものではない「水」の役割についてお話していきたいと思います。
1.レオパードゲッコーと水分摂取:基本的な理解
1-1. レオパードゲッコーの水分需要と健康
水は生物が生活していく上で必要なものです。レオパは体腔内や尻尾に栄養を貯めこみ、それを利用して水を作ることができます。しかし、貯めこんでいる栄養量によっては脱水を起こしてしまいます。脱水を起こしたまま放置していると健康に影響を与えて、他の病症に繋がりやすくなってしまいます。
1-2. 水を飲まない理由:行動学的な視点
レオパが水を飲まないという経験をされる方もいらっしゃると思います。レオパは基本的には夜行性の爬虫類です。そのため、夜に電気が消えている状況で活動を始めて水分補給をしている可能性が高いです。日中に水を飲んでいないからと言って水を一切飲んでいないことにはなりません。レオパの個体差にもよりますがブリーダーさんでも水入れから水を飲んでいる姿をみることがあまり多くありません。
2.給水方法の問題点と解決策
2-1. 水入れの認識とアクセスの難しさ
水が流動していない場合、爬虫類はものを認識できないことが多いです。また水は匂いもなく、より認識の難しさがあります。そのため水入れの大きさや配置場所によっては水があることに気付かないといったこともあるでしょう。
2-2. 給水方法の改善:水入れの設置と選び方
水入れは様々な種類が市販されており、素材は主に陶器やプラスチックが多く、大きさも様々です。水入れを配置する場合に、水深が深い大きいものを選ぶとレオパは水を認識することが難しくなるので、水があることを分かりやすくするためにもレオパの目線よりも低く水深が浅めも水入れにしてあげるとよいでしょう。
水差しのイメージ
使用時のイメージ
2-3. 霧吹きによる給水方法
レオパは壁や体表についた水滴を舐めることで水分補給をすることもあります。水入れをいれていない場合は1日に2回(朝夕)に霧吹きをすることをおすすめします。この時に留意する点として、生体に水がかからないようにすることと、霧吹きしすぎないことが挙げられます。生体に水がかかるとストレスや障害を引き起こす原因にもなります。レオパは湿地帯生息の種ではないので、霧吹きで過度に湿らせる必要がありません。ちなみに、クレステッドゲッコーなどは霧吹きによる水分摂取が一般的です。
器に付いた水を舐めとるレオパ
2-4その他の給水方法
従来、野生のレオパは水の音や匂いから位置を把握します。その点、水差しの餌はどうしても認識しにくい、”静止した”水になってしまいます。
レオバイトを水に溶くことでおかゆ状や液体状の餌にすることができます。
水分補給するときに懸念点である、水の匂いがなく気付かないことや、水分補給しているかが確認できないといったことを防ぐことができます。
ちなみに、レオバイトPureは、完全に水に溶けない粉末で、水の液体状態を残す場合は、オススメです。
水分多めのおかゆ状のレオバイト
3.飲み水の衛生管理
3-1. 飲み水の交換頻度とその重要性
飲み水を新鮮に保つために水入れの水は出来れば毎日、少なくとも2〜3日に1度は交換しましょう。水が腐るというのは厳密に言えば、水の中に雑菌が繫殖していることを示します。水道水の場合は塩素が含まれているので、雑菌の繫殖を抑えられます。しかし、ミネラルウォーターや浄水器の水、沸騰したあと冷ました水などは塩素が少なく、雑菌の繫殖も早くなります。
3-2. 腐った水の判別方法
雑菌が繁殖すると、ぬめりが生じます。そのため、水入れの底や側面がぬめりがある場合は水が腐っていて、新鮮ではないということになります。水を毎日交換しても、水入れの表面には雑菌があることもあるので定期的に水入れも洗浄し清潔を保つようにしましょう。
3-3. サプリメント添加と腐りやすさ
サプリメントの栄養分で雑菌が繁殖しやすくなってしまうので、もし水分にサプリメントを入れている場合は必ず水の交換と水入れの洗浄を毎日行うようにしましょう。もし、腐った水をレオパが飲んでしまうと、腸内の健康が害され、下痢や嘔吐、拒食に繋がることもあります。健康のために与えているサプリメントで病気にならないように注意しましょう。
4.夏場の飼育管理と水分摂取
4-1. 夏場の水分消費の増加
日本の夏はレオパにとって過酷な高温多湿に晒される季節になります。冬のままの設備でヒーターや保温効果のある設備に注意する必要があります。水分をいつもより多めに用意してしっかりと取れるようにしましょう。
4-2. 高温期の給水の注意点
水分の消費も早くなり、水が傷みやすいのでより注意して、水の交換などしてあげてください。またケージ内の湿度が高くなりすぎると、レオパにとって生活しにくい環境になってしまいます。高湿度にならないように霧吹きの回数やウェットシェルターの使用にも留意しましょう。
5.よくある質問
質問1:レオパに水道水以外を与えても大丈夫ですか?
回答1:清潔な水であれば与えてもかまいません。ただし、ミネラルウォーターの硬水はミネラルが多すぎて、レオパの内臓に負担がかかってしまうことがあります。
質問2:水入れは必ず置く必要がありますか?
回答2:レオパの水分補給は水入れから飲む方法とケージの壁や体表についた水滴を舐める方法があります。毎日霧吹きをしている場合は必ずしも必要ではありません。しかし、霧吹きを忘れてしまった時の保険として設置しておいてもよいでしょう。
質問3:レオパが水入れに入っている理由は?
回答3:水入れに体をいれているのにはいくつかの理由があると考えられます。脱皮前の補助や、涼を求めたりストレス解消のために入ったりするのに水浴びをしています。しかし、過度に水に入っている場合は乾燥がひどい場合や皮膚に何かしらの問題がある場合があります。
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