#3【まとめ記事】レオパのお迎えにあたって知っておいてほしいこと

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みなさん、こんにちは!研究と商品開発を担当しているKです!!

本ブログでは、爬虫類飼育にまつわる情報を初心者の方にもわかりやすくお届けしていければと思います(三日坊主にならないように頑張ります・・・笑)

さて、今日のブログは、爬虫類ペットの王道、「レオパ」の基本的な生態の特徴や飼育方法についてです。飼育にあたっての必要最低限な情報をまとめてみましたので、初心者の方にはまずは抑えてほしいポイントを、上級者の方には改めて大切なことを振り返っていただければと思います。レオパの生態を理解し、適切に飼育できるように一緒に学びましょう!


1.レオパの基本情報

1-1. レオパとは

そもそも”レオパ”とは略称です。正式名はレオパードゲッコー(Leopard Gecko)、和名の場合はヒョウモントカゲモドキという名前です。多くの方がレオパと呼ぶため、このブログでもレオパと呼んでいきますね(語感もかわいいですよね!)。

レオパがペットとして飼育されはじめたのは、はじめは北米や欧米などでした。その流行が日本に輸入され、日本でも人気のペットとして扱われ始めました。小さいケージの中でも育てられ、適切な飼育ができれば寿命が10年以上になるため、その飼いやすさから人気なペットの仲間入りをしています。


1-2. 生息地や生態

レオパの原産地は、主にアフガニスタン、パキスタン、および北インドの乾燥地帯と言われています。水の少ない熱帯地域で生きるための進化をしたため、以下のような特徴を持っています。

  • 大人になると約20cmほどに成長する
  • 美しい斑点模様や色彩があり、さまざまなモルフが存在する
  • 夜行性で、昼間は主に隠れて休んでいる
  • 肉食で、昆虫類を好んで食べる




1-3. 品種(モルフ)とその特徴

レオパはブリーディング(人工繁殖)によって、1匹ずつ異なる模様や色彩を持ちます。一般的に、品種の違いをモルフと呼び、ペットショップなどでは、そのモルフが表記されていることが多いです。その種類の広さから自分の好きな特徴をもった個体を見つけることが飼い主の楽しみでもあります(ペットショップやイベントなどでそういう個体を発見すると本当にテンションが上がるんです!伝われこの想い・・・笑)。


以下は、いくつかの一般的なレオパのモルフの例です。この他にもたくさんの種類があります。

  • ハイイエロー:もともと原種から特に黄色みの強い個体を掛け合わせて作出された品種。一般的に「ノーマル」と呼ばれるのはこのモルフが多い。強健な個体が多く根強いファンが多いのが特徴
  • タンジェリン系:ハイイエローを一歩進め、中でもオレンジ色が強く表れた個体同士を交配させてできたモルフ。各ブリーダーのオリジナル品種(ライン)も多くとても奥深いモルフ
  • マックスノー:子供の時期は白く大人になると黄色みが出る、一粒で二度おいしいモルフ。同系統には、白地に細かい黒点が散りばめられ、真っ黒な目をもったスーパーマックスノーと呼ばれる美しいモルフもある
  • アルビノ系:色素が薄くなり淡く美しい色合いをもつ品種。目にも特徴が現れ、茶~赤色まで神秘的な表現が現れる。主に3種類の系統があり、それぞれ魅力がある
  • ブラック系:レオパ飼いなら一度はあこがれる黒い個体。流通量の少ないモルフなので高価な生体が多い

1-4. オスとメスの違いと見分け方

レオパの性別は生後だいたい3ヶ月頃から分かります。その見分け方は、生殖器の有無を確認する方法が一般的です。オスは総排泄孔の尻尾付近にヘミペニス(生殖器)が収納されている膨らみ(クロアカルサック)が2つ存在します。また、前肛孔がへのじに並ぶのもオスの特徴です。この膨らみは大人になるにつれて大きくなるため、ベビーの時はなかなか見分けるのが難しいです・・・もしベビーやヤングの生体を飼われる方は、生体販売者に確認されるのが一番良いと思います。ただしそういった方でも判断できないケースもあります。そのくらい見分けが難しいのです・・・


2.レオパ飼育の初心者ガイド

2-1. 初心者におすすめの飼育セット

一般的に、レオパの飼育は他の愛玩動物と比べて、手がかからない、楽であると言われることが多いです。たしかに、給餌頻度や飼育スペースの点から比較的飼育が簡単な生き物ではあります。しかし、変温動物であり、非常にストレスに弱い生き物でもあります。そのため、適切な管理や環境づくりが寿命に直結し、それらは飼い主の責務でもあります。できる限りストレスなく育てることで、少しでも長生きしてくれるように育てていきましょう!


ケージ:

レオパの飼育には、適切なサイズのケージが必要です。高さ30cm以上あるとケージ内のレイアウトが工夫でき、新しい仕草や行動を観察することができます!


床材:

ケージの底には、床材を敷き、生活しやすい環境を作ることが必要です。爬虫類専用の床材を活用するのが一番安心ですが、ペットシーツなどで代替することも可能です。その際、清掃のしやすさ、誤飲防止を気にかけることが大切です。

ソイルやヤシガラは湿度が保てたり、掘る様子がみられたりするところが良い点です。


照明:

レオパードゲッコーは主に夜行性であるため、特別な紫外線照明は必要ありません。ただし、木洩れ日のような光があたる場所を作ることが必要です。


温度:

レオパは熱帯性で、適切な温度管理が必要です。エリアを温めるためのパネルヒーター、空間を温めるためのライトやヒーター、温度計を使用して、ケージ内の温度を適切に維持する必要があります。空間温度は25-30度が適温とされています(パネルヒーター直上温度ではありません、空間の温度が大切です)さらにケージの中で温度勾配があるとなお良く、低温部で25~30度、高温部は30~32度というのが目安になります。一方で、全面にパネルヒーターを引くのはNGで、シェルターがパネルヒーター上にあるのもよくありません。


シェルター:

レオパは夜行性の生き物のため、岩の下などで休んでいるのが日中の生態です。飼育の場合も安心して隠れられる場所が必要です。市販のシェルターは様々なデザインがあり、ショップやイベントなどでも人気の商品です。レオパの目線で、好みのデザインやレイアウトを選びましょう!


水入れ:

浅めの容器に新鮮な水を用意することが必要です。夜間に飲水する場合もあるため、水が減っていなくても、新鮮な水に交換してあげましょう。水入れから飲水しない場合は、霧吹き等でケージ面に水滴を作ってあげると良いでしょう。


餌入れ:

ピンセットなどで生きた昆虫(コオロギ、ミールワームなど)を与えるケースが多いですが、近年は多くの人工飼料が販売されています。人工飼料を入れておく餌入れがあると衛生的な環境を維持するためにも便利です。


2-2. 初期費用と維持費の相場

飼育に必要な道具を集めるための初期費用は、概算で1.5~2万円ほどかかります。徐々に自分好みのレイアウトや飼育環境にしていくこともレオパ飼育の醍醐味です!

維持費用は、多くが餌代で1000円程度/月かかります。レオパにも好みがあるため、複数の餌を給餌しながら、相性のいいものを探して行きましょう!



3.レオパのエサと栄養管理

3-1. エサの種類と生き餌の使用


レオパの餌には、大きく4種類あります。それぞれの特徴があるため、自分のレオパの好みや飼い主のライフスタイルを踏まえて選択する必要があります。

①活餌

最もレオパの生態に適しているのは、”生きている”昆虫、活餌です。コオロギ、ミールワーム、デュビア等が飼い主も管理がしやすく、嗜好性も高いため人気です。購入する店舗や送料などにもよりますが、1匹あたり5~10円で購入することができます。コオロギの場合、ベビー期(体が小さい時)は、基本的に食べるだけ与えても大きな問題はありませんが、目処として毎日3~4匹あたえるといいでしょう。アダルト期(体が15cmほどの時)は、2~4日に1度、4~5匹を与えます。

*冷凍餌や人工飼料で育てることもできますが、体調が悪い時や急に食べなくなる時、活餌を飼育者が扱えるのは、非常に大切です。虫が苦手な方もレオパの飼育をする以上、責任を持って、活餌を扱えるようにしておきましょう。


②冷凍餌

①の活餌を冷凍し保管するのが、冷凍餌です。冷凍庫で管理、解凍し、直接給餌することができます。保管や維持が簡単なのが特徴ですが、活餌と比べるとどうしても嗜好性が劣ります。冷凍庫のスペースを取ってしまうのもやや難点です。


③人工飼料(人工フード/人工餌)

近年、開発が進み多様化しているのが人工飼料です。常温で保存できるものが多く、扱いやすく、お手軽に給餌することができます。活餌と比較すると、嗜好性はどうしても劣りますが、徐々に改善が見られています。


④サプリメント

レオパの健康維持をする上で、上記の餌と併用する形で、サプリメントを与えることが必要です。レオパ用のビタミン剤やカルシウム剤が販売されているため、振りかけたり、混ぜたりしながら、一緒に給餌する必要があります。



4-2. 餌を食べないとき(拒食)の対処法

レオパには、ストレスがかかった時や季節の変わり目などで、餌を急に食べなくなる(拒食期)があります。原因がわからずに、拒食になるケースも多く、飼い主にとって非常に不安になる現象です。

しかし、そこまで過度に心配をせず、冷静に対処することが大切です。

まずは環境の確認から、特に温度や湿度が適正か確認しましょう。

次に生体の尻尾の太さや腹回りのプニプニ具合を確認し、身体に脂肪を蓄積しているかを確認します。過度に細くなっていない限りは、期間を空けて給餌をリトライしてみましょう。


5.レオパの健康管理と人慣れ

5-1. 基本的な健康管理

日々のレオパの健康管理は、糞の状態を確認することが大切です。

給餌量に対し、糞が適切に排出されているか、消化不良になっていないか、血や異物などが混ざっていないかを確認します。

また、1週間に1回程度、全身のチェックも行いましょう。特に目、口、鼻の周りなどの異常が起きやすい部分は重点的に管理するようにしましょう。余裕があれば体重を測り、成長や肥満度を管理することが大切です。


5-2. 脱皮のケア

レオパは成長と共に脱皮をします。脱皮が始まる数日前に、体の色が白っぽくなり、足や口を使って白くなった古い皮膚を剥がし始めます。脱皮にも個性があり、10分程度で完了する個体も入れば、1日かけて脱皮するものもいます。通常脱皮した古い皮膚は、脱皮しながら食べてしまいます。脱いだものが残っている場合や脱皮ができていない箇所がある場合は、獣医に相談しましょう。


5-3. 複数飼育の注意点

レオパはその飼育のしやすさから、複数のレオパを飼育する飼い主さんが非常に多いのが特徴です。単独飼育が推奨されますが、ブリーディングをする場合はその時期に限り1つのケージに同居させることになりますが、目を離さないようにご注意ください。


5-4. ハンドリングと人慣れ

レオパの飼育において、”なつく”というより、人に”慣れる”というのが原則です。徐々にスキンシップを増やし、慣らしていく必要があります。夜行性のレオパは、昼はケージなどでゆっくりしていることが多く、ケージは安心できる場所なので、清掃や健康チェックなどの時以外、むやみにケージから取り出すということはやめましょう。上から触ったり掴む行為は天敵につかまるところを想像させてしまうのでやめましょう。ハンドリングの際は下から優しく手をいれましょう。

また、毎日のようにハンドリングをすることはストレスになります。

 

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